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佐野日本大学高等学校

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【学校行事】令和6年度卒業式

 令和7年3月1日(土)、春の訪れを感じさせる穏やかな天気に恵まれ、卒業証書授与式がプラザ40にて挙行されました。

最初に国歌斉唱、卒業証書授与、賞状授与、そして髙原校長による校長式辞がありました。

 

 本学園は、今年度、創立60周年という節目を迎えました。この記念すべき年に卒業される皆さんは、本校が刻んできた60年という長い歴史の中に、皆さんの歩んできた3年間がしっかりと位置付けられています。この間、本校は変化し続ける社会と共に歩みながら、生徒一人ひとりが自ら考え、行動し、未来を切りひらく力、「自主創造」の精神を育む場であり続けました。

 校門を通るとすぐそこに、3年間、皆さんを見守ってきた石碑があります。その石碑には、次のような言葉が刻まれています。

われの自覚この地に生じ 

わが青春このところにひらく 

三毳山の樹々も声をあげよ 

佐野の河原の小石も叫べ 

母校は忘れがたい

 これは、日本大学第7代総長 高梨公之(たかなし まさゆき)先生から創立25周年の記念に送っていただいた言葉であります。

 過去を振り返り、これからの未来を切り開く上での道標となる言葉です。

 この石碑の言葉を踏まえて、皆さんに3つの言葉を送りたいと思います。

 一つ目は、「自分を信じる力を持つ」ということです。石碑の言葉が示すように、自分自身の価値や可能性に気づき、自分を信じることが何より大切です。どんなときでも、自分に秘められた無限の力を信じ、行動してください。

 二つ目は、「人との繋がりを大切にする」ということです。青春を本校で過ごした皆さんは、多くの仲間や先生方と支え合ってきました。これから先の人生でも、その繋がりを大切にし、感謝の心を持ち続けてください。そして、これからも新たな絆を築いてください。

 三つ目は、「挑戦を恐れない」ということです。新しいことに挑むことは、不安や困難を伴います。しかし、その先にある成長や達成感は、挑戦した人だけが得られるものです。自分の力を信じて、一歩を踏み出す勇気を持ってください。

 卒業生の皆さん、これからの人生は、未知の可能性と新たな挑戦に満ちています。母校で培った力や学びを胸に、自分らしい道を切りひらいてください。三毳山の樹々も、佐野の河原の小石も、皆さんの成長と活躍を見守り、共に声をあげて応援してくれるはずです。そして、母校はいつでも皆さんを忘れることなく、温かく見守り続けます。皆さんの未来が光り輝くものとなるよう、心から願っています。(一部抜粋)

 

 続いて、日本大学通信教育部長の松重充浩先生から日本大学学長祝辞をいただき、さらに、PTA会長代行としてPTA副会長の井上純道様より祝辞をいただきました。

 その後、在校生代表送辞と卒業生代表の答辞がありました。

 

 在校生代表送辞

「伝統とは形を継承することを言わず、その魂を、その精神を継承することを言う」

 これは柔道の創始者である嘉納治五郎師範の言葉です。伝統を受け継ぐということは行事をそのまま引き継いでいくだけではありません。伝統とは、皆さんの意志を受け継いでいくということです。今日皆さんからバトンを受け継いだ私たち在校生は、これまでの伝統を受け継ぐとともにより良い学校を築き上げるため邁進していきます。これから新しい時代を迎えるにあたり、私達自身も将来を見据え、常に挑戦する姿勢を忘れず、変化と成長を続けていかなければならないと思います。自分がその時できることに、それがどんなに小さなことでも最大限挑戦していくことで、新たな一歩が踏み出せるのです。
 これから、皆さんはそれぞれの夢や目標に向かい一歩ずつ歩んでいかれます。時には、その歩みを止めてしまいそうになる困難が立ちはだかることもあるでしょう。そういう時こそ、今まで乗り越えてきた仲間、そして、この佐野日本大学高等学校での三年間を思い出してください。きっと、皆さんの背中を押し、夢や目標に向かって歩き出す助けとなるでしょう。私たち在校生は、皆さんをいつまでも慕い、心から応援しています。

 今日この日をもって、皆さんとともに学校生活を送れなくなることは大変寂しいことです。しかし、今まで私たちに教えてくださったことを胸に、強く前進していきます。これからの人生が大きく輝けること、皆さんのさらなる躍進を心からお祈りし、送辞とさせていただきます。(一部抜粋)

 

 卒業生代表答辞

 今、世界では様々な困難が起きています。戦争や紛争、自然災害、経済危機、これらの問題は私たちの日常を脅かし続けています。しかし私たちには希望があります。なぜなら、「当たり前の重さ」を体験した、私たちだからこそできることがあるからです。私たちは平和の尊さを知っています。日常の大切さを理解しています。そして、困難を乗り越える力を持っています。

 私は感謝の気持ちを込めて、皆様にドイツの文豪、ゲーテの言葉を送りたいと思います。

Just trust yourself, then you will know how to live.

(自分自身を信じてみるだけでいい、きっと生きる道が見えてくる)

 在校生の皆さん、皆さんと共に過ごした日々は、かけがえのない思い出です。「今」という時間を大切にし、自分が信じる道をしっかりと歩んでください。そして、そばにはいつも支えてくれる先生方や家族、仲間がいることを忘れないでください。

 最後になりましたが、私たちを支え、励まし続けてくださった先生方や保護者の皆様、そして共に歩んできた仲間たちに、心より感謝申し上げます。皆様の支えがあったからこそ、私たちは今日という日を迎えることができました。これからも、この学び舎で得た経験と絆を活かし、自由と責任を胸に、私たちの選択がより良い社会を築く一歩となることを信じてそれぞれの夢に向かって挑戦し続けます。(一部抜粋)

 

 校歌斉唱のあと、担任が一人ひとりにカーネーションを渡し、卒業生を送り出しました。

 卒業生が退場する花道には「黒板アート」が設置され、一緒に会場の外まで送り出しました。

 

 卒業式後は、教室で最後のHRが行われました。各クラス、これまでの思いが詰まった、感動的な最後の一時間となりました。

 

 卒業生のみなさん、「卒業、おめでとう!」